どうして手を触るの?

あなたの身体にとって、今いちばん必要なことは何か?を知るためには、なんらかの方法で調べなくてはなりません。その時に使うのが「生体フィードバック」の技術です。

「施術を受けているとき、どうして手を触るのですか?

この様な質問を受けることがよくありますので、このページで解説していきます。

ARテスト(腕長反射テスト)の検証を行なっているラボ

こちら↑の写真は、筋肉の状態をレーザー計測器で検証しているところです。

ウィーン市内に所在する大学院の代表ライムンド・エンゲルDO.率いるグループでは、人体の筋肉の変化について筋電図とレーザー計測器を用いて科学的データを集めています。

生体フィードバックの技術「腕長反射テスト Arm Length Reflex test」は、約50年前にラファエルヴァンアッシェDO.の長年の経験値から生まれました。

科学的な裏付けがされたのは近年になってから。つまり、に技術が生まれて、から科学的な検証が行われたということになります。

全身の筋肉がどうなるのか

怒りでグッと力が入ってしまう

暗い夜道を一人で歩いていたら、なんとなく背後から人の気配が!

そんな時、あなたの身体はどのようになっていますか!?

夜道で後ろから人が来たら、思わず体がギュッとなって身構えてしまいますよね。

また、上の写真のように何かムカっとすることがあって、思わず握りこぶしにが入ってしまった、というご経験はありませんか?

「危険を感じたとき」「身体に害のあるもの」「嫌いなもの」が自分のフィールド内に入ってきたとき、人の身体では筋肉に変化が起こります。

自分にとって有害なものや、本心では拒否していることなどは、普段の意識では認識できていないことがほとんどです。

身体に起こっている変化(筋肉の収縮や弛緩)を調べることで、それらを理解することができます。身体で起こることは無意識の領域の反応だからです。

どうして先生は手を触ってるの?

あなたの担当の先生は、「手の長さをみてるんだよ」とわかりやすく端的に説明してくれているかと思います。

もっと詳細な説明を付け加えるならば、こうなります⇨

「全身に長〜く連なっている筋肉群の状態を観察しているんだよ」

連なる筋肉群の最後の方にあるのが腕の筋肉なんです。腕の長さを見ているようでいて、全身を観察しています。

腕は全身の末端にある

ファイティングポーズは左右どちらか一方が前になる

夜道で背後から人の気配がした時、体に力が入りますが、それは左右両方ではないはずです。

ボクシングの選手が見せるファイティングポーズのように、どちらか片方にグッと力が集まっているはず。ぜひこの次そんなことがあったら、ご自身の体の状態を観察してみてください。

この状態はfight-or-flight responseと言われることもあります。 もしも襲われそうになったら「戦うか逃げるか」どちらかを瞬時に選択しなくてはならないですよね。

そんな時に人の体は左側か右側か「どちらか一方」の筋肉連鎖群がギュッとなります。

あなたの担当の先生は、全身で起こっていることを、手のひらから手首のあたりに軽く触れて調べているのです。

リラックスしていてください

はじめて体験する方は、「何してるんだろう?」と興味津々になるかもしれません。

でも、気にしていると思わず手に力が入ってしまうことがあるんです。そうなるとフィードバックを観察する邪魔になってしまうかもしれません。施術中は、できるだけ何も考えないでリラックスしていてください。

腕長反射はアッシェ氏の開発

ときどき「これって筋肉テストですか?」と聞かれることがあります。その答えはNoであり、ほんの少しYesです。

このようなご質問が浮かぶ方は、おそらく家庭用のキネシオロジーなどのご経験があるのかと思います。AKやOリングなどのキネシオロジーは、一つ一つの個別の筋肉の強さ弱さを調べるものです。

一方で、アッシェDO.の腕長反射では、個別の筋肉が強いかどうかではなく、全身つらなっている筋肉連鎖の「状態そのもの」を観察しています。

見ているところ、評価方法、このどちらも全く違うものになります。

筋肉はどうやって繋がってる?

1800年代後半に、初めて運動連鎖という工学的な概念が生まれました。その後、ドイツのデニス・スティフ氏が筋肉連鎖を発見。この筋肉連鎖を利用した検査法は後年、フィシオエナジェティックの生みの親であるラファエル・ヴァン・アッシェDO.により開発されました。

人が野球のボール⚾️を投げるときの動作をイメージしてみてください。腕の力があれば遠くに投げられるのかというと、そうではありませんよね。

腕は、運動するときの筋肉連鎖の最終地点にすぎません。投げるのおおくは、体幹で発生します。この力が腕まで伝わって、それがボールに伝わり、遠くまで投げられるのです。

このカラクリが起こるのは、一つ一つの筋肉が関節をとおして連なっているからなのです。

ちょっと長めの説明になりましたが、要するに「手を見てるようで、全身をみてるんだよ」ということです。

 

備考:

・このページは「腕長反射テスト」について解説したものです。フィシオエナジェティックの施術そのものを説明したものではありません。

・「腕長反射テスト」はARテストとも呼ばれています。トレーニングを受けてない人が許可なく使用していることがあります。ご注意ください。